090324

俺の事情で延期させてもらったけど。
台湾って国は何とも言えない国やで。
日本が失った物を持ってる、ノスタルジック全開の国や。


飛行機で辿りつく頃には上空からどんな国か見えるけど、田畑が多く、ところどころに家がポツポツ、この家ってのは日本の家とは随分違う。
ジャッキーチェンの映画によく出てくるような、質素な建てっぱなしで、おまけに見た目なんかちっとも気にしてない。
壁から鉄筋が何本もビヨーンと出てたり、招福の赤い看板がデカデカとくっついてたり、そんでもって地面は台北は流石に舗装されてるけど、大体地面むき出しが多い。


道沿いに並ぶ店は日本じゃもう死滅した商店郡や、おっちゃんおばちゃんが店先でジュージュー肉焼いて売ってたり、店の外にパイプいす並べてサラリーマンやそこらのガキンチョが一緒に小汚いテーブルで飯食ってるわ。
日本じゃお祭りの時に並ぶ屋台みたいなんが、普通にどこの街行っても並んでて、日本の福岡と同程度のこの国にあって何故か凄く活気がある、印象はホント毎日が縁日の祭りみたいな。
恐るべきところが、このお祭り騒ぎは毎日、というかこれが普通らしくて、そしてこの国は夜が超遅い。
1時2時まで何と普通の服屋までが店空けてるんや、屋台だけちゃうで、そんでもって普通に子供らも歩いてる。
俺は台北も行くし、超田舎も行くけど、夜中の2時に1人プラプラ歩いてても、怖いと思った事が一度も無いわ、そん位安全や。
向こうの人に言われたよ、日本じゃ夜中に子供や女性が1人で歩くと事件に巻き込まれる、台湾じゃ滅多にそんな事ありません、日本はもう安全ではなくなりましたと。


行くとこ行ったらクーロンズゲートまんまの派手派手中華世界、あるところ行けば攻殻機動隊とかまんまのくすんだ怪しげな通り、はたまたある所行けば宮崎駿ワールドまんま、実際千と千尋は台湾をモデルにしとるんや。
街全体を言えばかなりカオスやけど、歩いてて退屈せんわ。
押井守のアニメの世界、はたまたブレードランナーの世界に迷い込んだかと錯覚するほどや。
しかして、その裏は人情味あふれる古き良き完成を持ち続けている国や。